玲琴製作

玲琴製作ギャラリー

柾目の桐板に設計図を書く.jpg厚さ15mmの柾目の桐板に設計図を描きます。最終的には、表板の中央部分が10mm、端が5mm程度におとします。桐板切断.jpg桐は柔らかいので、カッターで切断できます。横板接着.jpg表板と横板を接着します。表板に桐材の力木を張り付け、さらに、力木の一部にわずかに鉛の錘を入れてあります。これは、チェロに比べて、軽く小さな胴体に、中低音を響かせるための、工夫です。玲琴表板貼り付け.jpg表板に、横板を一つず、表板が傷つかないように、添木をしてクランプで押し付けながら接着します。指板加工.jpg長さ600mm厚さ5mmの黒檀を曲面に仕上げます。、
胴体と指板2.jpg両端を削って、曲面に仕上げた黒檀の指板。胴体は、中央にふくらみをもたせてあります。指板を棹に乗せてみる.jpg棹に指板を接着させます。棹は今回は、紫檀の中棹三味線を約6センチほど短く加工したものを使いました。実験した駒とさくらの木に設計図を描く.jpg駒は、数種類の高さを試して、最もふさわしい高さより、やや高く設計し、さくら板に描きました。駒を切り抜く.jpgのこぎりで駒を切断します。駒の形を整える.jpgグラインダーで、形を整えます。何回か、弦を張った本体に駒を立てて、高さを調整しながら、このように削っていきます。
音色の確認.jpg駒を立てて、魂柱と駒をずらしながら、倍音や音量のバランスを整えます。よく響くようになりました。 テールピース.jpg根尾は紫檀を加工してあります。弦は、ギターやバスガンバなどの弦を試しましたが、チェロのG,D,A弦に落ち着きました。玲琴はG,D,Gに調弦されることがおおかっ長ですが、私はA,D,Gの三下がりに調弦して演奏しています。三本の弦は、指板に合わせて3本の弦の出穴が山形の配置になるように紫檀の根尾の上部に穴をあけてあります。胴体の下の板に腕が入る穴あけてあります。.jpg下部の横板に、腕が入るほどの穴を開けたのは、魂柱を自在に動かして調整するためです。この穴をふさぐふたです。.jpg下部の横板の穴をふさぐ板。四隅をねじでとめれるように加工してあります。バスパーの楕円形の濃い部分は、錘が入っています。.jpg表板の裏の力木の一部に、楕円形の穴を開け、鉛をわずかに入れてあります。これは、チェロに比べて、軽く小さな胴体に、中低音を響かせるための工夫です。表板をたたきながら、できるだけ良い響きが損なわれないように、入れる鉛の量を調整してあります。
道具と胴体.jpg2010.7.11表板・裏板の塗装は、日本伝統の焼き桐の技法を施することにしました。焼きごて.jpg焼きごては、かつて裁縫用に使用されていたこてを利用します。七輪.jpgこてを熱するのに、七輪を使います。以前、キッチンのガスコンロを利用しましたが、強火でも、こてが適度に熱くならずに桐板を焼くのに手間取りました。今回は、七輪と炭火を使いました。こて先が、赤く熱せられるほどの火力で、見事に桐板が焦げていきます。火力が強い.jpg熱せられたこてで、桐板が見事に焦げていきます。裏板を焼く.jpg裏板を焼く
表板を焼く.jpg表板を焼くブラシは真鍮の毛先.jpg桐のこげを、真鍮のブラシでおとします。焼き桐どう.jpg毛先を、木目に沿って磨いたほうが、美しくなるようです。胴体ブラシ処理後磨く.jpgブラッシングのあと、布で磨きます。胴体表焼き桐処理.jpg焼き桐の処理を終えた表板。多少むらがありますが焼き桐の美しい木目が現れました。
黒竹切断.jpg2010.7.12.エンドピンの製作。黒竹を切断節くりぬき.jpg穴あけようドリルで黒竹の節をくり貫きます。エンドピンの内径に合致した細い竹.jpg黒竹の内径に、細い竹を差し込みます。チェロ用エンドピンをはめる.jpgチェロ用エンドピンの留め具を装着します。完成したエンドピンに伸縮棒を入れる.jpg伸縮用の棒を入れます。
本体接続部にねじを入れる.jpg黒竹の反対側にねじをはめ込みます。エンドピンと伸縮棒.jpg完成したエンドピンと伸縮棒胴体にエンドピンを接続完成.jpgエンドピンを玲琴に装着